塾 長 永 田 明 彦
明倫館は、学生時代からスタートしました。既に48年の月日が流れました。
新大阪・宝塚・泉北・ 三国 ・ 川西と教室を展開しました。進学塾というよりは、
それぞれが目標を持って希望の進路に進むことが第一と考え、偏差値が高い
とか有名校進学がすべてといった考えでは運営しませんでした。どの学校でも
そこで充実した学生生活 が送れることを第一と考えて、それぞれの目標を見つ
けてそれに向かって努力する達成動機が育つように指導してきたつもりです。
塾という存在も学習効果があがり、学習の仕方がわかれば来る必要もありませ
ん。なぜなら学習は、本来一人で学習すべきものであり、将来にわたって、ずっ
と塾が指針を与えていくこともできません。それでは指示待ち人間になってしま
います。
明倫館は、派手な広告も強い勧誘もしておりません。業界では、成績がこれだ
け上昇したとチラシを賑わしています。しかし成績を上げるのは当然の使命と
思っていますので、誰が何点上がったとか、最高点をとったとかそんな意味の
ないことは強調しません。点数は問題の難易度によっても変わります。平均が
前回50点で52点の生徒が次のテストで平均が72点でその生徒が70点であれ
ば、成績が20点上昇したと単純にいえるのですか? また正直結果を十分にま
だ出せていない生徒もいます。全生徒が、全員100点をとれば、そして次のテスト
もずっと100点取れば、それは評価できると思います。
また俗に言う偏差値も、予備校が作り出してマスコミが騒ぎたてて学校のランク
付けも出来上がりました。より多くの偏差値の高い学校に合格者を進学させた
かが、人気のバロメーターです。これも、学習の中身や授業の工夫でしょう
か? 違います。どれだけ、暗記能力の高い生徒を勧誘できるかがすべてなの
です。そのために、高得点者は授業料を無料にしたりさまざまな特典を与え必
死に勧誘しています。高額のタレントを使ってテレビやネットを利用して宣伝しま
す。講師も、当然給与により各予備校・塾を渡り歩いています。無料教材・無料
授業もどんどん実施しています。奉仕精神ですか? 違います、必ずどこかで回
収するのです。短期講習や次の学年で!! 。
業界も分離、合併、吸収と利権争いで大変です。突然教室が分離するのは、ま
ず利権絡みです。
現在コロナで今までの仕事のあり方や社会のシステムが変化して時代の節目
といわれています。
教育改革や行政改革も叫ばれ多様な価値観を有する社会となってきました。
社会構造の変化にともない、将来の子供たちの仕事も「消えていく職業」や「生
き残る職業」などと紙面やネットで掲載され、不安をあおります。
グローバル社会では英語がますます必要であり、小学校から本格的に導入す
る時代で英会話や英語の教室もより多く大手も進出しています。早期英語教育
が絶対的に必要という方向です。
しかし、これらのことも冷静に考えるとどうでしょうか? 本当に「消える職業」と
「生き残る職業」の問題だけですか? 英語を小学校から導入することがグロ
ーバル社会に対応する方策ですか?
職種か少なくなり、人の仕事もAIがどんどん進出してくる。いいえ、むしろこれか
ら「生まれる職業」もあるのでは?
英語が最重要? 音声翻訳機も開発がどんどん進んでいます。英語が話せ
る。わかる。といった手段だけでいいのでしょうか? 「英語は得意ですが他の教
科が悪い。」と中学生の保護者がおっしゃる。
英語は幼児や小学生から週に3回も4回も行って成績がよいのは当たり前でし
ょう。その分他の教科はほとんど学習できていない状況になっている生徒もい
ます。英語の大量の宿題に追われて…
グローバル化といわれ、世界の国々との意志疎通としての英語の必要性が重
要視されていますが、 意志疎通とは日常会話ができることですか? 自分の意
見をしっかり持って主張できないとまず表面的な会話で終わるのでは?
自分の意見(日本人としても)をまずしっかりもてるようにすることが大切な気が
します。 そのためにはもっとバランスのとれた学習や日本人としての文化や伝
統をもっと真剣に学ぶ必要があるのでは?
これからは生きていく上で、本当に大変な状況だと、子供たちにとっても大変
だと?
時代の変化? 社会が変わる! そうですか? いつでも変わってきているでは?
いつの時代になってもどんな時代になっても、子供が自分でしっかり自立して、
前向きに生きて幸せになってほしいとどの親も願っています。
本当の一番の危機は、ネット社会における情報過多による中での選択の難しさ
では?
何を取捨選択していくかが親として非常に重要な時代です。これからの時代、
このことが一番大切なことではないでしょうか? 子供を個人間差ではなく個人内
差で子供を評価して、一番適した方向へと導けることが一番大切なのではない
でしょうか?
混沌とした世界情勢や社会において、不登校生が増えています。一人でも多く
自立して社会に巣立っていけるように、今後は、マンツーマン指導を実践していき
たいと思います。
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